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EOS Kiss X3冷却改造(7) 組立完了・最終テスト

長い道のりでしたが最終組立が終わりました。
s-RIMG0095.jpg

最初に計画した改造コンセプトとしては、
①カメラ重量を極力増やさない。
②冷却能力を可変にする。
③冷却しない場合は不要なユニットは分離できるようにする。
でした。

①②③は一応どれもクリアしたと思います。

①の重量ですが、マウントキャップ無し、BATT付き、LPS-P2フィルター付きの条件で718gでした。
EOS Kiss X3の公称重量は、530g(=本体:480g+BATT:50g)ですから、+188gのUPです。
ss-RIMG0157.jpg

②の冷却能力の可変は先に書いたとおりロータリースイッチでレンジを変えて、可変抵抗で連続可変できます。
s-RIMG0133.jpg

③の分離は、電源系はコネクタを設けて乾燥空気はチューブジョイントを付けました。
これにより冷却しない時はカメラ単体で使用できます。将来、別のカメラを冷却改造して取り付けることも可能です。
s-RIMG0101.jpg



全貌ですが、ひとつのプラボックスにカメラ本体・電源ボックス・乾燥空気ユニット・電源線とチューブのキットを収納できるようにしました。
s-RIMG0105.jpg

運搬時の状態です。
2つの温度計は、奥側で冷却銅板温度、手前側で外気温をモニタリングできるようになっています。
(運搬時はコネクタを外すので、冷却銅板の温度表示は-49.6℃になってしまいます)
s-RIMG0104.jpg

使用時の状態です。
電源ボックスは放熱を考慮してボックス上部に置いて使用します。
s-RIMG0094.jpg

さて、最終テストです。動画で撮りました。
雰囲気温度28.3℃、湿度53%で、冷却能力を試すには好条件です。
電源の能力設定は、手始めにロータリースイッチ4段階の最下段で可変抵抗MAXとしました。

エアーポンプの音がちょっとうるさいので今後の対策が必要になりそうです。

動画を元にグラフを作りました。
約5分で雰囲気温度に対し、マイナス22℃まで下がりました。
X3 冷却改造テスト
但し、冷却温度はCMOSセンサーそのものの温度ではありません。
余計な迷光を嫌ったのとスペースの制約でCMOSに測温部を取り付けるのは諦めたので、冷却温度はペルチェ裏の冷却銅版の温度を測っているにすぎません。

本当にCMOSセンサーが冷えて、ノイズが減少しているかの検証が必要です。
ダークファイルを撮ってみて、ノイズが減らないことには意味がありません。


冷却OFF 雰囲気温度28.3℃で、ISO3200・10分露出です。そのままのJPEG画像です。
s-IMG_5738.jpg

冷却ON 冷却銅版温度6.4℃で、ISO3200・10分露出です。
s-IMG_5739.jpg

中央部の300×300ピクセルをそのまま切り出しました。
ss-IMG_5738-39.jpg

かなりノイズは抑えられていることが確認できました。


また、気になるCMOSセンサーへの結露の状況ですが、キャップを開けてセンサーを確認する限りは結露はありませんでした。
s-RIMG0139.jpg

但し、暫くすると結露してセンサー表面が曇ります。
s-RIMG0136.jpg
これはLPS-P2フィルターを外して湿った空気にセンサーが触れたため、曇ったものと推測します。つまり乾燥空気は効いていそうです。


やっと仮免許をもらえた感じがします。次は路上教習です。
実際に撮ってみてマトモに写るかが肝心です。



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  1. 2014/06/22(日) 00:36:57|
  2. 冷却改造
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EOS Kiss X3冷却改造(6) 迷光対策

各部の部品仕様は決まりましたが、組み立てて実用に耐えうるものになるかが一番の問題です。
もう一度仮組みして迷光の入り具合を確認します。
組立・バラシは多分20回以上やったので、慣れました。

蛍光灯が点いている明るい部屋の中でマウントキャップを付けてISO3200で120秒露出しました。(冷却はOFFです)
s-IMG_5692.jpg

やはり盛大に迷光が入って来ます。

先ずは冷却銅版のペルチェ素子とイメージセンサーに接触しない部分は、モルトプレーンで覆ってスリットから入る光の遮光と断熱による結露防止をすることにしました。
昔、古い銀塩カメラの修理に凝ったことがあって、その余りが手元にあったので好都合でした。
s-RIMG0072_20140611222150f56.jpg


また、最後の組み立てに入る前にイメージセンサーと冷却銅版の熱伝導を考える必要があります。
イメージセンサーを冷却銅版に固定しようかとも思いましたが、CPUファンの振動による画像乱れの可能性もあるので、特に固定はせず、冷却銅版をセンサー背面と基板の間に差し込むだけにしました。

差し込む銅版に9.0W/m・Kの熱伝導グリスを塗ります。
s-RIMG0108.jpg

たっぷりグリスを塗りたくります。センサーと銅版の間に空気が入るよりはマシです。
s-RIMG0109.jpg

1mm以上の厚みがあります。
s-RIMG0111.jpg

迷光対策の仕上げですが、どうしても埋められない隙間は防水シールで強制的に塞ぎます。
s-RIMG0112.jpg

乾燥空気注入チューブの周りに塗ります。
s-RIMG0113.jpg

冷却銅版を差し込むスリット部にも塗ります。
s-RIMG0115.jpg

組み上がった後で同条件でチェック。
s-IMG_5693.jpg
まだ若干の迷光が分かります。

ただこれは、改造により左サイドのコネクタカバーが無いことが原因と分かりました。
もはやカバーは付けられないので、黒いテープを貼って対応しました。

やっと形になりそうです。


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  1. 2014/06/16(月) 23:49:35|
  2. 冷却改造
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EOS Kiss X3冷却改造(5) 結露防止

次は冷却改造に付いて回る課題、結露です。

自作冷却改造では、イメージセンサーの冷却に成功しても結露や迷光対策が上手く行かず断念してしまうことが多いということを聞いたことがあります。慎重に対策したいものです。

結露対策(防露)には2とおりの方法があるようです。
一つは乾燥空気を強制的にカメラ内に圧送する方法。もう一つはイメージセンサーの前のフィルターを電熱線で温める方法。

自分は前者を選択しました。
理由は、センサーの手前のフィルターは天体改造で全て除去していたのと、せっかくセンサー背面を冷却してもセンサー前面を温めるということに少なからず抵抗を感じたからです。
また、元々電源は別体にするつもりだったので、乾燥空気を圧送するユニットが別体であっても全体のレイアウトに大きな影響が出ないと考えました。

圧送は携帯用エアーポンプを探して購入しました。単一乾電池2本で作動します。
s-RIMG0150.jpg


乾燥空気は、多くの方がやっているように密閉した容器にシリカゲルを入れて作ります。
ポンプから湿った空気は容器上部から入ります。乾燥空気の吐出は容器底部まで差し込んだパイプから抜けるようにしています。湿潤空気より乾燥空気の方が重いのでこの構造にしました。
s-RIMG0151.jpg


カメラへの乾燥空気の注入場所には悩みましたが、フロントエプロンからチューブを差し込むことにしました。
フロントエプロンの左下の角に穴を開けました。
s-RIMG0074_2014061323591406e.jpg

穴と同径のチューブを差し込みます。
s-RIMG0076_201406132359150a4.jpg

カメラ内部では、センサー横に多孔のノズルを付けて、願わくばまんべんなくセンサーに乾燥空気が当たるようにしました。
s-RIMG0085_20140613235916696.jpg


さて、効果の程は全てが完成してテストしてみないと分かりませんが、これで結露防止のシステムとしました。

最終組み立てまであと少しです。

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  1. 2014/06/14(土) 22:45:38|
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EOS Kiss X3冷却改造(4) 電源系

カメラの冷却系が決まったので次は電源系を煮詰めます。

電源キットはロータリースイッチと可変抵抗を付けることでスペック的には1.2V~20Vの直流電流が出力できます。

ロータリースイッチと可変抵抗やスイッチを回路に組み込みます。
s-RIMG0066.jpg


手狭ですが、ちょうど家に転がっていた中古の50mm×80mmのスイッチボックスに回路を押し込みます。
s-RIMG0068.jpg


結構ギュウギュウに回路を押し込んで、蓋をしました。
s-RIMG0070.jpg

側面のスイッチ付きの電源ジャックにバッテリーから電源投入します。このスイッチをONにすると、カメラのCPUクーラーファンが回るようにしました。
手前の黒いツマミがロータリースイッチで、奥が可変抵抗です。ロータリースイッチは4段階切り替えです。
そしてトグルスイッチはONにするとペルチェ素子に通電するようになっています。


このレイアウトで何度かテストを繰り返しましたが、回路内のレギュレータから発する熱が半端ないことが分かりました。

冷却しなければなりませんが、キットにヒートシンクが付属していたのを思い出し、ヒートシンクにタップを立ててボックス内側からビスで固定できるようにしました。
s-RIMG0071.jpg


レギュレータの放熱面にヒートシンクが背中合わせになるようにレギュレータ位置を変更し、更にジャンク購入したCPUファンを背負わせました。
s-RIMG0097.jpg


カメラの放熱も大変ですが電源の放熱も必要とは...。

でも、とりあえずこれで電源は仕様が固まりました。


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  1. 2014/06/12(木) 23:57:46|
  2. 冷却改造
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EOS Kiss X3冷却改造(3) カメラ冷却系

仮組みして初期段階のテストをしてみましたが、温度が下がっていないことが分かりました。

原因を探りましたが、一つはすぐに分かりました。

仮組みだったので 冷却銅版~ペルチェ素子の間、ペルチェ素子~CPUクーラーの間に熱伝導グリスを塗っていませんでした。結果的に熱の授受をする接触部分の熱抵抗が大きく、冷却銅版が十分冷却できていませんでした。

ただし、、熱伝導グリスをちゃんと塗りましたが、塗った後も冷却温度は芳しくありません。

悩みましたが、ちょうど手元に秋葉で500円で買ったCPUファンとヒートシンク一体のジャンク品が転がっていたので、試しにヒートシンクだけを使ってみました。

s-RIMG0062.jpg
とりあえず組み付けましたが、正規品として購入した軽量ヒートシンクの2倍以上の厚さがあり、一気に重くなってしまいました。カメラ本体と同じ位の厚みがあります。

さて、気を取り直して再テストします。

s-RIMG0063_20140611222146208.jpg

結果は、雰囲気温度23.8℃に対して冷却銅版温度10.8℃でマイナス13℃の効果です。
ジャンク品で結果オーライと言えるでしょう。


うまくいった要因を考えました。
ペルチェ素子の効果は冷却ではなく熱移動です。素子の表裏は吸熱側と発熱側がありますが、「冷却側」という言い方はしません。片面で吸収した熱を反対面に移動させ発熱させます。

更に、移動させた熱に加えて素子自体の消費電力による熱まで発生します。

よって十分な冷却効果を得るためには、発熱側から十分に熱を奪い取る必要があり、熱容量の小さなプアなヒートシンクとファンの組み合わせでは素子の熱移動能力を引き出せない、ということになります。

ということで、軽量化を犠牲にしてもヒートシンクとファンは大き目のものが良さそうです。


これで冷却機能の部品選定の目処が立ちました。
次は結露対策や実用レベルまで細かな部分を詰めて行く必要があります。


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  1. 2014/06/11(水) 23:58:45|
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EOS Kiss X3冷却改造(2) 仮組みテスト

しばらくぶりの更新です。

大体の冷却銅版とCPUクーラーのレイアウトが決まりました。
(忘れていましたが、冷却銅版は、CMOSと基板のクリアランスが1.5mmしかないので厚み1.0mmのものをホームセンターで調達しました)
カット状態。
s-RIMG0034_20140609001654437.jpg


次は、ペルチェ素子と電源系統です。

ペルチェ素子は40mm角の6A仕様のものを1枚だけ使いました。
I-00485[3]
最初は30mm角5Aのものを2枚使おうと思いましたが、カメラ周りの配線や構造が煩雑になるので止めました。

電源は秋葉で調達した5A出力可能の電圧可変の電源キットを使います。
慣れない半田付けをしてとりあえず回路が作動するようにしました。
s-K-00096.jpg


早速選んだ部品達でちゃんと冷却できるかシステムを仮組みしてテストします。

測温部位は冷却版の背面です。CMOSセンサーを直接測温したいのですが、レイアウト上スペースが無いので先ずはここで温度を測ります。CPUクーラーグリスを塗りたくりました。
RIMG0065.jpg


開始前:25.8℃です。
s-RIMG0055_20140609232344296.jpg

冷却開始して1分経たない内に24.8℃。1℃下がりました。
s-RIMG0056.jpg

4分後、24.0℃。1.8℃下がりました。
s-RIMG0057_20140609232424dc8.jpg

・・・全然温度が下がりません。

さて、困りました。。


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  1. 2014/06/09(月) 23:58:57|
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